株式会社ずんだもん技術室AI放送局

AIやテクノロジーのトレンドを届けるPodcast。平日毎朝6時配信。朝の通勤時間や支度中に情報キャッチアップとして聞いてほしいのだ。

株式会社ずんだもん技術室AI放送局 podcast 20250520

2025年05月20日

MP3ファイルをダウンロード

内容紹介

MCPとは何か 〜AIエージェントの為の標準プロトコル〜、Introducing Strands Agents, an Open Source AI Agents SDK Amazon Web Services、Cursorエージェント講座 超精度向上編。 Rulesテクニックであなたもエージェントマスターに!、YOJI NAKAHASHI、「LOT OUT3」を配信開始|THE MAGAZINE

出演者

ずんだもん
ずんだもん

関連リンク

AI(大規模言語モデル、LLM)の進化は目覚ましく、最近では指示を受けて作業するだけでなく、自律的に様々なツールを使って一連の仕事をこなす「AIエージェント」が注目されています。

これまで、AIエージェントに外部のツール(例えばファイル操作やWebサービスのAPI)を使わせるには、連携したいツールごとに個別のプログラムを作る必要がありました。これはたくさんのツールを使おうとすると、とても大変でコストがかかる作業でした。

そこで登場したのが「MCP(Model Context Protocol)」です。これは、AIモデルと外部のツールやサービスを連携させるための「共通の決まりごと(標準プロトコル)」です。例えるなら、パソコンと様々な周辺機器をつなぐ「USB-Cポート」のようなものです。

MCPが普及すると、ツール側がMCPに沿った「MCPサーバー」を用意すれば、AIエージェントを作る人は、どのAIモデル(ChatGPTやClaudeなど)やどの開発環境(CursorやVS Codeなど)を使っても、同じやり方でそのツールを使えるようになります。これにより、AIエージェントの開発が効率化され、作った連携機能も再利用しやすくなります。

MCPの仕組みは、AIアプリや開発環境である「MCPホスト」、ホスト内で動いてツールと連携する指示を出す「MCPクライアント」、そして実際のツール操作を行う「MCPサーバー」という役割分担になっています。MCPによって、AIエージェントは外部の「ツール(アクション実行)」、「リソース(データ取得)」、「プロンプト(定型指示)」などの機能を使えるようになります。

現在、CursorやClaude Desktop、n8nなど様々なAI関連ツールがMCPをサポートし始めており、GitHubやSlackなどのMCPサーバーも増えてきています。

ただし、インターネット上で公開されているMCPサーバーの中には、悪意のあるプログラムが混じっている可能性もゼロではありません。特に、知らない人が作ったサーバーを使う場合は注意が必要です。安全に使うためには、公式や信頼できる開発元のものを選ぶ、多くの開発者が参加しているものを使う、そして可能であればAIにコードの安全性をチェックしてもらうなどの対策が大切です。

MCPはまだ新しい技術ですが、AIエージェントが外部と連携する方法を標準化することで、今後のAIによる自動化や新しいAIアプリケーション開発を大きく加速させる可能性を秘めています。Googleが提唱するA2A(Agent to Agent)のように、AIエージェント同士が連携する仕組みも出てきており、今後の動向に注目です。

引用元: https://blog.cloudnative.co.jp/27994/

AWSがオープンソースのAIエージェント開発用SDK「Strands Agents」を発表しました。AIエージェントとは、大規模言語モデル(LLM)がプロンプト(指示)を受け取り、外部ツールを使ってタスクを自律的に実行するプログラムのようなものです。

これまでのAIエージェント開発では、LLMの応答を解析し、どのツールを呼び出すかなどを細かく制御する複雑な「オーケストレーション」が必要でした。しかし、最近のLLMは推論やツール利用の能力が向上しており、モデル自身が次のステップを計画し、適切なツールを選択できるようになっています。

Strands Agentsは、この「モデル中心」のアプローチを採用することで、AIエージェント開発をシンプルにすることを目指しています。開発者は、エージェントに与える「プロンプト」と、エージェントが使える「ツール」を定義するだけで、基本的なエージェントを作成できます。まるでDNAの二重らせんのように、モデルとツールという二つの要素をStrandsがつなぎ合わせ、モデルが自らの判断でツールを使ってタスクを完了させます。

Strandsの大きな特徴は以下の通りです。

  • モデル中心のアプローチ:複雑なオーケストレーションコードが不要で、LLMの推論能力を最大限に活用します。
  • シンプルな開発:プロンプトとツールを定義するだけでエージェントを構築できます。
  • 柔軟なモデルサポート:Amazon Bedrock、Anthropic、Ollamaなど、さまざまなLLMプロバイダーに対応しています。
  • 多彩なツール連携:外部サービスや独自の機能を簡単にツールとして組み込めます。Knowledge Baseから関連情報を取得するツールや、複数のエージェントを連携させるツールなど、高度な機能をツールとして実現できます。
  • 本番環境対応:ローカル開発から本番環境へのデプロイメントを考慮した設計になっており、AWS LambdaやFargate、EC2など、様々なアーキテクチャでの実行をサポートします。また、OpenTelemetryによる監視機能も備わっています。
  • オープンソース:Apache License 2.0で公開されており、GitHubでコミュニティと共に開発が進められています。

AWS社内でもAmazon Q Developerをはじめ、複数のチームでStrandsを使ったAIエージェントが本番稼働しており、開発期間の短縮に貢献しているとのことです。

クラウドでAIエージェントの開発を始めてみたい日本のエンジニアにとって、Strands Agentsは強力な選択肢となりそうです。オープンソースなので、ぜひGitHubでコードを触ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。

引用元: https://aws.amazon.com/blogs/opensource/introducing-strands-agents-an-open-source-ai-agents-sdk/

この記事は、AIエージェントツール「Cursor」のRules機能を活用して、エージェントの精度を向上させる方法を、特に新人エンジニア向けに分かりやすく解説しています。

CursorエージェントのRules機能では、エージェントの動作ルールを定義できます。前回は簡単な使い方を紹介しましたが、今回はさらに高精度にするためのテクニックとして、「YAML形式」でのルール記述が紹介されています。

YAMLは「YAML Ain’t Markup Language」の略で、AIが理解しやすいように構造的に書くためのフォーマットです。改行やインデント(字下げ)で階層を表現し、人間が読みやすいのが特徴です。MDCというCursorが利用するファイル形式でもYAMLは有効です。

なぜYAMLが必要かというと、AIは自然言語での指示だけでは解釈がブレやすく、特に複数のステップや条件分岐がある場合に、質問の順序を変えたり、ユーザーの確認を待たずに進めたりといった「誤読」が起こりやすいからです。一方、YAMLでステップごとにアクションや条件を明確に定義することで、AIは曖昧な解釈をせず、安定して一貫した動作を再現できます。例えば、夕食準備の例で、シンプル指示とYAML形式を比較し、YAMLの方が質問や確認の順序が安定することを示しています。

RulesファイルをゼロからYAML形式で作成する手順の概要が解説されています。まずエージェントに何をしてほしいか自然言語で明確にし、次にトリガーワードと大まかなステップをリスト化します。その後、必要な質問セットや、AIが生成するファイルのテンプレートを定義します。そして、各ステップに具体的なアクションや条件を書き込んで詳細化します。この手順は夕食準備エージェントを例に進められ、GitHubでサンプルリポジトリが公開されており、クローンして試すことができます。

Ruleファイルをより効果的にするための工夫として、以下の点が挙げられています。

  1. ステップを細かく分割する(AIの省略を防ぐ)。
  2. 「確認ステップ」を必ず入れる(ユーザーの承認なしに暴走するのを防ぐ)。
  3. テンプレートや質問セットは別のファイルに分ける(管理しやすくする)。
  4. 変数の状態を見て同じ質問を繰り返さないようにする。
  5. ルールファイルを機能ごとに分割する(大規模なプロジェクトでも整理しやすくする)。

ただし、どんなタスクでもYAMLが最適というわけではなく、単発の簡単なタスクならシンプルプロンプトで十分です。複雑さが増すほどYAMLが有効になります。タスクの規模に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

YAMLによる構造化は一見手間がかかりますが、Cursorエージェントの正確性が向上し、繰り返し行うタスクにおいてブレなく安定した動作を実現できます。これにより、自分専用の頼れるAIアシスタントを育てることが可能になります。この記事で紹介されたサンプルやテクニックを参考に、Cursorエージェントを使いこなしてみてください。

引用元: https://note.com/miyatad/n/n18cfb4a4036c

話題の音声合成キャラクター「ずんだもん」の新曲「ずんだBOP~あたまがずんだもち~」が、5月18日から各種音楽配信サービスで聴けるようになりました。パンクやロックの楽しい曲で、エンジニアの皆さんの息抜きにもおすすめです。

引用元: https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/508228/

(株式会社ずんだもんは架空の登場組織です)