私立ずんだもん女学園放送部 podcast 20250523
内容紹介
Microsoft Build 2025の新発表まとめ【30選】、Why do I need LangGraph Platform for agent deployment?、An upgraded dev experience in Google AI Studio、マイクラで『首都圏外郭放水路』を再現してるマニアックな人がいると思ったら… 投稿者「国土交通省」ファッ!?→「公式で草」「ワールドDLして見てみたけどすごかった」
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Microsoft Build 2025では、「Building the open agentic web」(AIエージェントが活躍する開かれたウェブの世界を構築する)をテーマに、開発者向けの様々な新発表がありました。発表は主に「アプリとAIエージェント」「AIプラットフォーム」「データ」「インフラ」の4つの階層に分けて紹介されました。
特に注目すべきは、AI開発やエンジニアの働き方に関わる変化です。
まず、開発者にとって身近なGitHub CopilotのVS Code拡張機能がOSS化されました。これにより、コード補完やChat、Agent機能などを誰でも自由に改変・検証できるようになり、企業やコミュニティでの拡張やセキュリティ監査が容易になります。GitHubのIssueにCopilotを割り当てて、コード修正やPR作成を自動化するといった自律的な開発スタイルもサポートされます。これは、AIが単なるアシスタントから、HumanとAIが互いにタスクを割り当てる「共働者」へと進化していく流れを示すものです。
また、システムの運用を助けるAzure SRE Agentが公開プレビューとなりました。これは、システムに問題が発生した際に、自動で原因を特定し、応急処置まで行ってくれる「自律型SREエージェント」です。運用エンジニアの負担軽減に繋がります。
ビジネス現場では、Microsoft 365 Copilotの一般提供(GA)が開始されました。OfficeアプリなどでAIが文章作成やデータ分析を助けてくれるだけでなく、Webや社内データに基づいた高度な情報収集や、専門家のような働きをするエージェントも利用可能になります。
さらに、AIエージェントの開発・活用を加速させるための発表が多数ありました。
- Teams AI Libraryがエージェント間の連携や会話履歴の長期保存に対応し、複数のエージェントを組み合わせた開発(マルチエージェント)が容易になりました。
- 開発したエージェントを公開できるAgent Storeが登場し、CopilotやTeamsから多くのユーザーに利用してもらえるようになります。
- Copilot Studioは、UI操作の自動化や、複数のエージェント連携(Orchestration)機能に対応し、より複雑な業務プロセスをAIで自動化できるようになります。
- 今までAzure AI Foundryという専門的なサービスでしかできなかったCopilotのファインチューニング(自社データでのカスタマイズ)が、Copilot TuningとしてCopilotでも可能になります(早期アクセス)。
AIモデルの基盤となるサービスや環境も進化しています。
- Azure AI Foundry上で動くFoundry Agent ServiceがGAとなり、エージェント開発基盤が強化されました。
- Foundry LocalやWindows AI Foundryにより、AIモデルをWindowsやmacOSのローカル環境で実行・開発しやすくなります。
- WSL (Windows Subsystem for Linux)が完全OSS化され、WindowsでのLinux環境利用がさらに柔軟になります。
これらの発表から、MicrosoftがAI、特に複数のAIエージェントが連携して自律的に働く「agentic web」の世界を強く推進していることが分かります。開発者は、AIをより身近に、かつ強力なツールとして活用し、これからのソフトウェア開発やシステム運用が大きく変わっていくことを予感させる発表の数々でした。
引用元: https://zenn.dev/galirage/articles/microsoft-build-2025
AIエージェントの開発が進み、LinkedInやUberなどの企業もLangGraphを使ってエージェントを構築しています。LangGraphはエージェントを信頼性高く作るための良い仕組みを提供していますが、作ったエージェントを実際に動かす「デプロイ」は、エージェントの種類によっては難しくなることがあります。
特に、処理に時間がかかる(長時間実行)、急にたくさんのリクエストが来る可能性がある(バースト性)、会話の内容など以前の状態を覚えておく必要がある(状態保持)といった特徴を持つエージェントのデプロイは複雑になりがちです。
LangGraph Platformは、このような難しいエージェントのデプロイを簡単にするために作られました。
具体的にどのような課題を解決するのでしょうか。
長時間実行のエージェント: 処理に何時間もかかるようなエージェントは、通信が切れたり、サーバーがタイムアウトしたりする問題があります。また、途中でエラーが起きやすかったり、ユーザーに「今何をしているか」を伝えるための途中経過の表示も大変です。 LangGraph Platformは、エージェントをバックグラウンドで動かし、通信が切れても再接続できる仕組みや、エラー時に以前の状態からやり直せる機能、そして処理の途中経過をリアルタイムでユーザーに送る仕組みを提供します。
バースト性のエージェント: ユーザーからのリクエストが急に増えると、サーバーがパンクしてしまう可能性があります。また、ユーザーがエージェントの応答を待たずに次々とメッセージを送ってしまうと(二重入力)、エージェントの処理が混乱することもあります。 LangGraph Platformは、リクエストを順番に処理するタスクキュー機能や、負荷に応じてシステムを柔軟に拡張できる機能、そして複数の入力を適切に処理する機能で対応します。
状態保持のエージェント: 会話の履歴や長期的な記憶を保持したり、人間の判断を途中で挟んだり、さらには以前の状態に戻ってやり直したり(タイムトラベル)といった機能を持つエージェントは、その状態を管理するための仕組み作りが非常に大変です。 LangGraph Platformは、エージェントの状態を自動的に保存・管理する機能や、人間が処理に介入するための専用機能を提供し、これらの複雑さを吸収します。
このように、LangGraph Platformを使うことで、開発者はデプロイに伴う様々な技術的な課題(通信、エラー処理、負荷対策、状態管理など)に頭を悩ませることなく、AIエージェント自体の「賢い動き」を作ることに集中できるようになります。
引用元: https://blog.langchain.dev/why-langgraph-platform/
Google AI Studioは、Googleの最新AIモデル「Gemini」を使った開発を始めるための便利なツールです。今回のアップデートで、開発体験が大きく向上し、特に新人エンジニアの方にも分かりやすく、AI開発をスムーズに進められる機能がたくさん追加されました。
一番注目すべき機能強化は、強力なコード生成機能です。高性能なGemini 2.5 Proモデルを活用し、プロンプト(指示)を与えるだけで、Webアプリケーションのコードを自動生成できます。開発途中のコード修正もチャット形式で指示でき、変更点の確認や過去の状態への復帰も簡単です。作ったアプリは、Google CloudのCloud Runにワンクリックで公開(デプロイ)できます。AIがコード作成をサポートしてくれるので、アイデアを素早く形にするのに役立ちます。
また、画像や動画、音声、音楽といった様々なメディアを生成する機能も強化されました。「Generate Media」ページで、画像・動画生成モデル(Imagen, Veo)、新しい音声生成モデルがまとめて使えます。インタラクティブな音楽生成ができるLyria RealTimeも利用可能です。AIを使って、様々な種類のコンテンツを生成できるようになり、表現豊かなアプリケーション開発が可能になります。
会話AIの開発もしやすくなりました。Gemini 2.5 Flashのプレビュー機能で、Live APIがネイティブオーディオをサポート。自然な声色で応答したり、話者と背景音を聞き分けたりできます。テキストから音声を合成するTTS機能も強化され、複数の話者や話し方を調整可能です。より人間らしい、自然な対話ができるAIエージェントを作るための基盤が整いました。
さらに、他のツールや外部の情報との連携も考慮されています。Model Context Protocol (MCP)をサポートし、オープンソースツールとの連携が簡単になりました。「URL Context」という新しいツール(実験段階)では、WebサイトのURLをAIに与えることで、その内容を読み取って要約したり参照したりできます。情報収集やコンテンツ作成に役立ちそうです。
今回のGoogle AI Studioの機能強化により、AIモデルを使ったアプリケーション開発がより手軽に、そして多様な表現が可能になりました。これからAI開発を始めてみたい新人エンジニアの皆さんにとって、非常に強力な味方になるはずです。ぜひGoogle AI Studioを試して、最新のAIモデルでどのようなことができるか体験してみてください。
引用元: https://developers.googleblog.com/en/google-ai-studio-native-code-generation-agentic-tools-upgrade/
国土交通省が、人気ゲーム「マインクラフト」を使って巨大な地下施設「首都圏外郭放水路」を再現しました。これは、子どもたちに治水や防災の仕組みを楽しく学んでもらうための公式プロジェクトです。再現されたワールドデータは公開されており、ダウンロードして自由に探索できます。ゲームという身近な技術が社会インフラの理解促進に活用される、面白い取り組みとして注目されています。
引用元: https://togetter.com/li/2554155
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