株式会社ずんだもん技術室AI放送局

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株式会社ずんだもん技術室AI放送局 podcast 20250812

2025年08月12日

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内容紹介

Gemini CLI で実現する AI Agent 時代のプロダクト開発(Google Cloud Next Tokyo 25セッションレポート)、Apple brings OpenAI’s GPT-5 to iOS and macOS、Codex CLI で GPT-5 をChatGPTプランで使ってみた[使い方と感想]

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この記事は、Google Cloud Next ‘25 Tokyo で行われた「Gemini CLI で実現する AI Agent 時代のプロダクト開発」セッションのレポートです。AIがソフトウェア開発を支援する「AI Agent」の時代において、Googleの提供する「Gemini CLI」がどのように役立つかが紹介されました。

まず前提として、GoogleはAIによるコーディング支援サービス「Gemini Code Assist」を提供しており、その発展形として開発ライフサイクル全体を支援する「Gemini Code Assist Agents」を発表しました。このAgent機能の中核を担うのが「Agent mode」で、特にVS Codeなどの統合開発環境(IDE)上での動作時には「Gemini CLI」がバックエンドで使われています。Gemini CLIは、コマンドラインターミナルから直接Googleの強力なAI「Gemini」の機能を利用できるオープンソースのAIエージェントです。コード生成、ファイル管理、外部ツールの呼び出しなど、様々な開発タスクを自律的に実行できます。

Gemini CLIの主な機能としては、以下の点が挙げられます。 一つは「入力モード」です。AIと対話しながら指示を出す「Interactive Prompt」と、CLI(コマンドラインインターフェース)上のコマンドとして呼び出し、他のツールと連携させる「Non-Interactive Prompt」の2種類があります。 次に「Context Engineering」です。AIの応答精度を高めるために、プロジェクトの概要やコーディング規約などをGEMINI.mdというファイルに記述してAIに事前に学習させることができます。これにより、AIはより的確なアドバイスを提供できるようになります。 そして「MCPサポート」です。これは「Model-Centric Prompting」の略で、AIモデルとBigQueryなどの外部のツールやデータソースとの連携を標準化する仕組みです。

セッションでは、Gemini CLIを使った実践的なデモも披露されました。例えば、自然言語で指示するだけで、BigQueryからデータを分析するためのSQLコードをAIが自動生成し、分析結果を得る様子が示されました。また、ウェブサイト用の動画をAIが生成し、さらにその動画を既存のウェブサイトに組み込むHTML/CSSの修正までAIが行い、最終的にGoogle CloudのCloud Runへデプロイするところまで、一連の作業がGemini CLIを通じて効率的に実行されました。

このように、Gemini CLIは開発者がAIをより手軽に、そして強力に活用するためのツールとして期待されています。新人エンジニアの皆さんも、このようなAIツールを使いこなすことで、開発効率を大きく向上させることができるでしょう。

引用元: https://blog.g-gen.co.jp/entry/next-tokyo-25-product-development-with-gemini-cli

Appleが、iPhoneやiPad、Macといった主要デバイス向けの次期OSに、OpenAIの最新かつ最先端のAIモデル「GPT-5」を統合すると発表しました。具体的には、今年2025年の秋にリリースされる見込みの「iOS 26」「iPadOS 26」「macOS Tahoe 26」で、この強力なAIが使えるようになる予定です。

現在、Apple製品では、Siriが質問内容に応じてOpenAIの「GPT-4o」といった外部のAIモデルを呼び出して情報を補完する連携が行われています。Apple自身も「Apple Intelligence」というAIモデルを開発していますが、これらは主にデバイス上で動作するよう設計されており、GPT-5のような大規模なモデルと比較すると、処理能力や対応できる範囲に限界があります。そのため、GPT-5のような非常に強力なAIがAppleのエコシステムに加わることで、これまでApple独自のAIでは難しかった、より高度で複雑なタスクもこなせるようになると期待されています。

GPT-5の大きな進化点としては、AIが事実とは異なる情報を生成してしまう現象(通称「ハルシネーション」)が、従来のモデルに比べて最大80%も減少すると言われています。これはAIの信頼性を大きく向上させるため、ユーザーがより安心してAIの情報を活用できるようになることを意味します。また、GPT-5はユーザーの質問内容や意図をAI自身が判断し、最適な処理モデルを自動で選択する機能も備えています。これにより、ユーザーはAIの専門的な知識がなくても、常に最適な回答やサポートを受けやすくなるでしょう。ただし、AppleのOSでこの自動選択機能がどのように適用されるか、また有料のChatGPTアカウントを持つユーザーがどこまで詳細な設定をできるのかについては、まだ公式な発表はありません。

このニュースは、私たち新人エンジニアにとっても非常に重要です。日常的に使っているデバイスのOSに、世界最先端のAI技術が深く組み込まれることで、AIが私たちの生活や仕事に与える影響はますます大きくなります。AIの「賢さ」が向上し、より多様なことができるようになるため、これからのソフトウェア開発ではAIの活用がますます不可欠となるでしょう。例えば、より自然な会話ができるチャットボットや、複雑なデータ分析を支援するツールなど、AIを組み込んだ新しいサービスやアプリケーションの可能性が大きく広がります。AIの最新動向を常にキャッチアップし、その活用方法を学ぶことは、今後のエンジニアとしてのキャリアを築く上で非常に役立つはずです。

引用元: https://arstechnica.com/ai/2025/08/apple-brings-openais-gpt-5-to-ios-and-macos/

この記事では、「Codex CLI」というコマンドラインツールを使って、最新のAIモデルである「GPT-5」を、普段皆さんが使っているChatGPTの有料プラン(ChatGPT Plusなど)で利用する方法と、実際に使ってみた感想が紹介されています。エンジニアにとって、コマンドラインから直接AIに指示を出す「CLIツール」は、開発ワークフローにAIを組み込む上で非常に便利です。

著者のakifumiさんは、このCodex CLIをコード生成AIの「Claude Code」の代替として期待して試しており、その使用感を比較しながら解説しています。

Codex CLIでGPT-5を使ってみた感想(メリットと課題):

  • 良い点:
    • エラー修正の精度は、Claude Codeの「Sonnet4」モデルよりも少し高いと感じたそうです。
    • 狙ったコードを生成するまでに、試行錯誤の回数が減った感覚があるとのこと。
    • ChatGPTの有料プランに加入していれば、追加でAPI利用料を支払うことなくGPT-5を利用できます。
  • 課題点:
    • コードのDiff(変更箇所)が分かりにくい場合がある。
    • 日本語での回答はまだ改善の余地があると感じているようです(英語での利用が推奨されますが、日本語の思考をそのまま入力したいニーズもあるでしょう)。
    • Claude Codeに比べて、関連するツールや機能(エコシステム)がまだ発展途上です。

Codex CLIでGPT-5を使い始めるためのポイント:

  1. インストール: npmHomebrewといったパッケージマネージャーを使って簡単に導入できます。macOSやLinuxが推奨されており、WindowsではWSL2経由での利用が基本です。
  2. 認証: ChatGPTアカウントでログインする方法が最も簡単で、ChatGPTの有料プランに含まれるGPT-5の利用枠を使うことができます。もし、以前にOpenAI APIキーを設定していた場合は、環境変数を一時的に解除してからログインすることで、API課金モードになってしまうのを防げます。
  3. GPT-5の選択と「考える深さ」の調整:
    • 利用したいモデルは、コマンド実行時に-m gpt-5と指定するか、設定ファイル(~/.codex/config.toml)に記述することで、常にGPT-5を使えるように設定できます。
    • GPT-5には「Reasoning Effort」(推論の深さ、あるいは“考える深さ”)という調整機能があり、low/medium/highの中から選べます。簡単な指示にはlowで素早く、複雑なタスクにはhighでじっくりと考えさせることが可能です。

新人エンジニアの皆さんへ: AI技術は日々進化しており、開発にAIをどう活用していくかはこれからのエンジニアにとって重要なスキルになります。Codex CLIのように、直接AIモデルにアクセスできるツールを試してみることで、AIがどのように「考え」、どのような結果を出すのか、肌で感じることができます。この記事は、その第一歩を踏み出すための具体的なヒントと、実際の使用感を知る良い機会になるでしょう。ぜひ、最新のAIをあなたの開発ワークフローに取り入れて、効率アップや新しい発想に繋げてみてください。

引用元: https://zenn.dev/service/articles/2464a141c2ddaa

(株式会社ずんだもんは架空の登場組織です)