株式会社ずんだもん技術室AI放送局 podcast 20240919
内容紹介
AIやテクノロジーに関する記事を紹介 GitHub - ictnlp/LLaMA-Omni: LLaMA-Omni is a low-latency and high-quality end-to-end speech interaction model built upon Llama-3.1-8B-Instruct, aiming to achieve speech capabilities at the GPT-4o level.、Qwen2.5: A Party of Foundation Models!、RLHF and RLAIF in GPT-NeoX
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LLaMA-Omniは、Llama-3.1-8B-Instructをベースに構築された、音声言語モデルです。音声指示に基づいて、テキストと音声の両方の応答を同時に生成し、低遅延かつ高品質な音声対話を実現することを目指しています。
LLaMA-Omniの特徴
- Llama-3.1-8B-Instructを基盤とすることで、高品質な応答を生成します。
- 遅延が226msと非常に短い、低遅延な音声対話を実現します。
- 音声指示に対して、テキストと音声の両方の応答を同時に生成します。
- わずか4つのGPUで3日以内の短期間でトレーニングが完了しました。
制約事項
LLaMA-Omniは、MetaのLlama 3.1を基盤としているため、Llama 3.1のライセンスに準拠する必要があります。
LLaMA-Omniは、音声対話においてGPT-4レベルの性能を目指した、有望なモデルです。日本語のエンジニア、特に新人エンジニアにとって、音声認識や自然言語処理技術の理解を深める上で、参考になるリポジトリと言えるでしょう。
引用元: https://github.com/ictnlp/LLaMA-Omni
Qwen2.5は、アリババが開発したオープンソースの大規模言語モデル(LLM)の最新バージョンです。Qwen2の後継として、コーディングに特化したQwen2.5-Coder、数学に特化したQwen2.5-Mathを含む、様々なサイズ(0.5B〜72Bパラメータ)のモデル群が公開されました。
Qwen2.5の主な特徴は、以下の通りです。
- 知識量の増加と性能向上: 18兆トークンのデータで事前学習されており、Qwen2と比較して、MMLU、HumanEval、MATHなどのベンチマークで大幅な性能向上を実現しています。
- 命令理解力とテキスト生成能力の強化: より複雑な指示への対応力、8Kトークンを超える長文生成、表などの構造化データの理解、JSONなどの構造化出力生成能力が向上しました。
- 多言語対応: 中国語、英語、フランス語など29以上の言語に対応しています。
- トークン数: 最大128Kトークンの入力と最大8Kトークンの出力をサポートしています。
Qwen2.5-Coderは、5.5兆トークンのコード関連データで学習されており、小型モデルでも他のLLMと比較して競争力のあるコーディング性能を発揮します。Qwen2.5-Mathは、中国語と英語に対応し、CoT、PoT、TIRなどの推論手法を取り入れています。
性能面では、Qwen2.5-72BはLlama-3.1-70B、Mistral-Large-V2などのオープンソースLLMと比較して、優れた性能を示しています。また、APIベースのフラッグシップモデルであるQwen2.5-Plusは、GPT4-oやClaude-3.5-Sonnetなどの商用モデルと比較しても遜色のない性能を有しています。
利用方法としては、Hugging Face Transformers、vLLM、Ollamaなどのツールを用いて、API経由やローカル環境で利用できます。また、vLLMやOllamaでは、ツール呼び出し機能もサポートされています。
Qwen2.5は、オープンソースコミュニティの協力によって開発が進められています。今後も、マルチモーダルな情報処理や推論能力の強化など、更なる発展が期待されます。
制約として、3Bと72B以外のモデルはApache 2.0ライセンスで公開されています。また、Qwen2.5-PlusやQwen2.5-Turboなどのフラッグシップモデルは、Model Studioを通じてAPIアクセスのみ提供されています。
本要約は、Qwen2.5の主要な特徴と性能、利用方法、そして今後の展望を理解する助けとなることを目的としています。新人エンジニアの方でも、Qwen2.5の概要を掴み、今後の学習や開発に役立てられることを願っています。
引用元: http://qwenlm.github.io/blog/qwen2.5/
GPT-NeoXは、大規模言語モデルの事前学習フレームワークとして広く使われているオープンソースのライブラリです。EleutherAIとSynthLabsは共同で、GPT-NeoXに人間の好みを反映させるための強化学習(RLHF)と好みに基づくAI学習(RLAIF)の機能を追加しました。
RLHFは、AIモデルを人間の好みに合わせるための効果的な手法で、要約などのタスクでモデルの性能向上に役立ちます。GPT-NeoXでは、RLHFの実装として、直接的選好最適化(DPO)とKahneman-Tversky最適化(KTO)という2つの手法が導入されました。DPOは、使いやすく安定した学習が可能なため、広く利用されています。KTOは、従来の手法とは異なり、二値の報酬を用いて好みに基づいた学習を行うことができます。
さらに、GPT-NeoXでは報酬モデルの学習機能も強化されました。これにより、大規模な報酬モデルの研究が促進されると期待されます。GPT-NeoXは、ZeRO、3D並列処理、Flash Attentionなどの技術を活用することで、様々なGPU、モデルアーキテクチャ、ネットワーク環境、ジョブランチャーに対応し、大規模モデルの学習を効率的に行うことができます。
今回のRLHF/RLAIF機能の追加により、GPT-NeoXは既存のTRLなどのライブラリと比べて、30~40%の速度向上を実現しました。これは、事前学習の最適化を、事後学習プロセスにも適用することで可能になりました。
今回の発表のポイントは、誰でも利用可能なオープンソースのGPT-NeoXに、大規模言語モデルの性能向上に効果的なRLHF/RLAIF機能が追加されたことです。これにより、より多くの研究者が、大規模言語モデルの研究開発に参画しやすくなり、AI技術の進化が加速すると期待されます。
補足
- RLHF: Reinforcement Learning with Human Feedback(人間のフィードバックによる強化学習)
- RLAIF: Reinforcement Learning with AI Feedback(AIフィードバックによる強化学習)
- DPO: Direct Preference Optimization(直接的選好最適化)
- KTO: Kahneman-Tversky Optimization(Kahneman-Tversky最適化)
- GPT-NeoX: EleutherAIが開発した大規模言語モデルの事前学習フレームワーク
- TRL: Hugging Faceが開発したRLHF用のライブラリ
新人エンジニアの方にも理解しやすいように、専門用語を出来る限り避け、平易な言葉で説明するように心がけました。
引用元: https://blog.eleuther.ai/_rlhf-and-rlaif-in-gpt-neox/
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